手の力

手の力

5月18日石川県金沢市で開催された第四回日本臨床アロマセラピー学会学術総会
に参加してきました。特別講演や教育講演、アロマセラピスト達の日頃の実践報
告、実技演習など、非常に興味深くそして今後の実践につながるようなプログラ
ムでした。
そのなかで川嶋みどり先生の特別講演『自然の回復過程を調える手の力』は、看
護の原点である手当ての大切さを初心に戻って考える時間になりました。
『手当て』は、触れることで癒し、励まし、慰め、心を通い合わせることができ
るとおっしゃっていました。まさにその通りだと実感することがよくあります。
訪問看護の現場は自宅ですから、医療機器が十分にそろっていないことが多いで
す。そのような状況下で自分の五感を使いアセスメントし、会話をしなくてもた
だ黙って触れるだけで十分に心が通う場面があります。病気を治すことはできな
いけれど、そっとさすっているだけで痛みや苦しみ、不安な気持ちがやわらぐこ
とがあるのです。
しかし、ICT化の進む現代では、つい機械にばかり頼ってしまい、原点である『
触れる』ことをしない看護が多くなり、基本の『手当て』が少なくなっていると
感じています。
先生の講演を聞き、手の大切さを改めて考えることができました。また、そこに
アロマセラピーを加えることができたらな、と思っています。
私たちは手の力を信じています。『手+目=看』の心を忘れずにいたいと北陸金
沢の地で誓ったのでした。

（写真は石川県のPRキャラクターひゃくまんさんのオブジェです）

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